女子高校球児の甲子園が、ついに実現する。今夏に開催される第２５回全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝戦が、史上初めて甲子園で開催されることが２７日、分かった。８月９日に開幕する男子の第１０３回全国高校野球選手権大会の期間中に設けられている休養日に開催することが有力で、２８日に正式発表される。

準決までは兵庫丹波市で　これまで、高校生の女子硬式野球の全国大会は男子同様、春の選抜と夏の選手権大会があり、それぞれ埼玉・加須市と兵庫・丹波市を主会場にしての開催が定着している。今年の選手権大会も７月２４日から丹波市で開催される予定だが、関係者の話を総合すると、準決勝まで当地で行い、決勝戦だけ甲子園で開催することになりそうだ。

　女子野球関係者の間では、以前から全国大会の甲子園開催を望む声が上がっていた。阪神が今年、女子硬式クラブチーム「阪神タイガース　Ｗｏｍｅｎ」を創設。コロナ禍で男女ともに全国大会が中止になった昨年には、阪神と甲子園球場が男子だけでなく、全国の女子高校球児にも甲子園の土入りキーホルダーをプレゼントした。阪神が女子野球に注力するようになったことも開催実現の追い風となったようだ。

　◆女子高校硬式野球の現状　９７年４月に神村学園（鹿児島）が全国初の女子硬式野球部を創設。現在の全国女子高校硬式野球連盟加盟校は３９校。選手権大会に続き、００年春に「全国高校女子硬式野球選抜大会」が、１０年秋には２年生以下による「全国女子硬式野球ユース選手権大会」が開始。昨年はコロナ禍で３大会ともに中止になった。

　◆全国高校女子硬式野球選手権大会　１９９７年夏に５校が参加し、東京・福生市で初開催。２００４年の第８回大会から開催されている兵庫・市島町（現丹波市）は女子高校野球の聖地となっている。最多優勝は埼玉栄の７度。

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